横浜市(瀬谷区・旭区・緑区・泉区)と大和市・綾瀬市で、会社設立・創業融資に強い税理士、岡村俊輝税理士事務所です。
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「緑区で会社をつくったら、税務署と県と市に、それぞれ何を出せばいいの?」
会社設立は、登記が終わると一区切りに見えます。ただ、そのあとに、国・県・市・年金事務所と、届出先がいくつも出てきます。名前の似た書類もあり、混乱しやすいところです。この記事では、緑区で会社設立をする方に向けて、流れと費用、横浜市の創業支援、届出先ごとの期限、創業融資の進め方、相談先を整理します。
今回のポイント
- 会社設立の流れは「定款 → 認証(株式会社)→ 出資の払込み → 設立登記」。定款の作成と設立登記は、提携の司法書士が対応します
- 設立後の届出は、国(緑税務署)・県(緑県税事務所)・市(横浜市)・年金事務所で別々
- 横浜市の証明書があると、登録免許税が軽減される。登記の前に取る必要がある
1. 会社設立の流れ
法務省の案内によると、株式会社の設立は次の順に進みます。
- 定款を作成する:商号・本店所在地・事業目的・資本金などを決めて、発起人全員が署名または記名押印します
- 公証人の認証を受ける(株式会社の場合):本店所在地を管轄する法務局に所属する公証人が認証します
- 出資を払い込む:発起人が出資の全額を払い込みます
- 役員を選任する:設立時取締役などを選びます
- 設立登記を申請する:法務局に申請します。本店所在地で設立の登記をすると、会社が成立します
合同会社は、定款の公証人の認証が不要で、そのぶん手続きも費用も少なくなります。
このうち、定款の作成と設立登記は、当事務所の提携司法書士が対応します(電子定款にも対応します)。当事務所は、会社設立の前の相談、設立後の届出、創業融資、顧問を担当します。
2. 法務局・定款・資本金:かかる費用
会社設立にかかる主な法定費用です。
| 項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 登録免許税(法務局) | 資本金の1,000分の7(15万円に満たないときは15万円) | 資本金の1,000分の7(6万円に満たないときは6万円) |
| 定款認証(公証人手数料) | 資本金100万円未満:3万円/100万円以上300万円未満:4万円/それ以外:5万円 | 不要 |
- 資本金が小さいうちは、登録免許税は下限の金額になるのが一般的です。株式会社で資本金1,000万円の場合も、計算上は7万円なので、15万円です
- 資本金100万円未満の株式会社は、発起人が全員個人で3人以下、発起設立、取締役会を置かない、という条件を満たすと、定款認証の手数料が1万5,000円になります(令和6年12月1日〜)
- 紙の定款には収入印紙4万円がかかりますが、提携司法書士が電子定款に対応するため、印紙代はかかりません
資本金は、費用だけでなく、許認可の要件や取引先・金融機関からの見え方、会社設立初年度の消費税(後述)にも関わります。
3. 横浜市の創業支援:登録免許税の軽減
横浜市の「特定創業支援等事業」を受けて、横浜市の証明書を取ると、株式会社・合同会社の設立登記の登録免許税が軽減されます(租税特別措置法第80条。現行の適用期限は令和9年3月31日)。
- 対象:令和7年10月1日から、「横浜市内で事業を開始する人」または「横浜市内に居住する人」などです。緑区にお住まいなら対象になります
- 受講:経営・財務・人材育成・販路開拓を学べるセミナーを受けます。法人の場合は、代表者本人が全回を受講する必要があります
- セミナー:神奈川産業振興センター、横浜中小企業診断士会などが開催しています。無料・有料があり、オンデマンドのものもあります。開催日と募集状況は、各機関の最新の案内で確認します
- 発行:セミナーのあとに横浜市へ申請します。発行まで申請書の受領後5営業日程度かかり、即日発行はできません
- 使うタイミング:証明書は、設立登記の際に法務局へ提出します。登記の前に手元に必要です
すでに個人事業を営んでいる方が、新たに別の会社を設立する場合などは、対象外になります。
4. 設立直後の届出:提出先ごとに整理します
設立日(設立登記の日)が起点です。緑区の場合、提出先は次のとおりです。
国(緑税務署)
| 期限 | 届出 | ポイント |
|---|---|---|
| 開設から1か月以内 | 給与支払事務所等の開設届出書 | 役員報酬などの給与を支払う場合 |
| 設立から2か月以内 | 法人設立届出書 | 定款等の写しを添付 |
| 設立から2か月を経過する日まで | 事前確定届出給与に関する届出書 | 役員賞与を事前に決めて払う場合 |
| 設立から3か月を経過した日と、第1期の最終日のうち、早いほうの日の前日まで | 青色申告の承認申請書 | 出し忘れると、第1期は青色の特典(欠損金の繰越しなど)が受けられない |
| 第1期の確定申告書の提出期限まで | 減価償却資産の償却方法、棚卸資産の評価方法の届出書 | 選ばない場合は法定の方法になる |
県(緑県税事務所)
- 法人設立・開設届出書:事業を開始した日から2か月以内。県内で新たに法人を設立して事業を始めた場合の届出です
市(横浜市)
- 法人設立・開設届出書:提出先は、緑区役所ではなく、横浜市 総務局 法人課税課(中区山下町)と案内されています。定款と登記事項証明書のコピーを添付します。提出期限は、市のページに記載がありません。県への届出と同じ時期に出す前提で準備し、市に確認します
年金事務所
- 健康保険・厚生年金保険 新規適用届:設立から5日以内。事業主のみの法人も、常時従業員を使用する法人事業所として加入が義務です。登記事項証明書(90日以内に発行のもの)が必要です
名前が似ている書類に注意
国の「法人設立届出書」と、県・市の「法人設立・開設届出書」は、別の書類で、提出先も違います。国に出しても、県や市の届出にはなりません。
そのほかの準備
- 源泉所得税の納期の特例:給与の支給人員が常時10人未満なら、納付が年2回(1〜6月分は7月10日など)にまとめられます。申請書を出した月の翌月に支払う給与の源泉所得税から対象です
- 消費税:会社設立の1期目・2期目は、基準期間がないため原則として免税ですが、資本金が1,000万円以上だと課税事業者です。インボイス(適格請求書発行事業者)の登録は、令和11年9月30日までの課税期間であれば、免税事業者でも登録申請だけで受けられます(課税選択届出書は不要で、登録を受けた日から課税事業者になります)。登録すると納税が必要になるため、取引先の要望と納税の負担をあわせて検討します
「5日以内」は、設立登記の完了を待っていると間に合わないことがあります。会社設立の日を決める段階で、届出の日程から逆算しておくと安心です。
5. 創業融資の順番
候補になるのは、次の2つです。
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」:「新たに事業を始める方」と「事業開始後おおむね7年以内の方」が対象で、適正な事業計画を立て、実行する力があると認められる方が利用できます。融資限度額は7,200万円とされています。創業前から相談できます
- 横浜市「創業おうえん資金」:市内で創業する方向けの制度融資です。融資額は3,500万円以内、利率は固定の年2.3%以内、融資期間は10年以内(据置12か月以内を含む)で、担保は原則不要、信用保証料は市が一部を助成します。会社設立で創業する場合は、融資を受ける前の2か月以内(横浜市の証明書があると6か月以内)に市内で会社を設立して事業を始める計画があることが条件です。取扱金融機関に申し込み、横浜市信用保証協会の保証を経て、融資が実行されます
進め方の一例です。
- 事業計画(創業計画書)と資金計画をつくる
- 証明書を使うなら、先に取る(セミナーの日程から逆算します)
- 資本金・設立日を決める
- 会社設立と、各届出(上の提出先ごと)
- 融資を申し込む:口座や登記事項証明書などが整ってから進めるのが現実的です
6. 税理士に相談するタイミング
おすすめは、会社の名前や資本金を決める前です。理由は3つあります。
- 資本金や決算月、設立日によって、消費税・青色申告・届出の期限が変わる
- 創業融資は、事業計画の数字が土台になる
- 設立後の届出は、国・県・市・年金事務所と提出先が多く、期限が短い
会社設立を自分で済ませて、あとから税理士に相談することもできます。ただ、決算月や資本金は、設立後に変えようとすると手間や費用がかかります。
7. 緑区周辺の相談先
- 税務署:緑区は緑税務署の管轄です(青葉区・都筑区も同じ署です)
- 法務局:横浜市内に本店を置く会社の商業・法人登記は、横浜地方法務局(本局)が管轄です。登記申請の問合せは予約制です
- 県税事務所:緑区の法人は、緑県税事務所が所管です
- 横浜市:創業セミナーや証明書は経済局のイノベーション推進課、市の法人設立・開設届出書は総務局の法人課税課です
- 無料の創業相談:公益財団法人横浜企業経営支援財団(IDEC横浜)の「ワンストップ経営相談窓口」は、横浜市内で創業予定の方も対象で、事前予約制です。横浜商工会議所も、創業に関する専門家の無料相談を行っています(緑区は北部地域活動課が担当です)
- 岡村俊輝税理士事務所:瀬谷駅前の会議室、お客様先への訪問、Zoomで、会社設立・創業融資のご相談をお受けします
ひとこと
会社設立の手続きは、調べれば自分でもできます。ただ、「調べる時間」「書類のやり取り」「設立後の届出」まで含めると、想像よりずっと手間がかかります。国・県・市と届出先が分かれるぶん、抜け漏れも起きやすいところです。私たちは「困ってからではなく、困る前に」を大切にしているので、会社設立の前に、届出の期限や創業融資まで一緒に見通すことを大事にしています。
会社設立・創業融資のご相談は、初回相談無料です(横浜市の瀬谷区・旭区・緑区・泉区、大和市、綾瀬市を中心に、オンラインにも対応しています)。定款の作成と設立登記は提携の司法書士が対応します。あわせて、ホームページからのお問い合わせで顧問契約をいただいた方は、会社設立手数料0円・融資サポート0円・顧問料5万円(税込)割引の対象です(法定費用は別途かかります。詳しくはホームページをご覧ください)。岡村俊輝税理士事務所まで、お気軽にお問い合わせください。
出典
- 法務省「株式会社の設立手続(発起設立)について」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00134.html
- 法務省「合同会社の設立手続について」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00141.html
- 国税庁 No.7191「登録免許税の税額表」(令和8年4月1日現在法令等) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm
- 日本公証人連合会「Q7. 認証の手数料」 https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow12/12-q7
- 日本公証人連合会「会社の定款手数料の改定」 https://www.koshonin.gr.jp/chg_teikanfee
- 横浜市「認定特定創業支援等事業により支援を受けたことの証明書」(令和8年9月11日更新) https://www.city.yokohama.lg.jp/business/keizai/sougyo/sogyoshien/sougyousiennsyoumei.html
- 横浜市「横浜市の創業支援(創業セミナー等)」(令和8年10月5日更新) https://www.city.yokohama.lg.jp/business/keizai/sougyo/sogyoshien/sougyoshien2019.html
- 横浜市「創業おうえん資金」(令和8年8月7日更新) https://www.city.yokohama.lg.jp/business/kigyoshien/yushiseido/yushiseido/venture-sougyo.html
- 横浜市「法人市民税」(令和8年8月20日更新) https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/koseki-zei-hoken/zeikin/jigyosya/shizei/hojin/houjin.html
- 横浜市「各種相談(経営相談・補助金活用等)」(令和8年7月1日更新) https://www.city.yokohama.lg.jp/business/kigyoshien/soudan/soudan.html
- 横浜商工会議所「創業・経営革新に関わる専門相談」 https://www.yokohama-cci.or.jp/executive/improvement_consultation/
- 神奈川県「県税事務所等一覧」(令和8年9月11日更新) https://www.pref.kanagawa.jp/zei/kenzei/a002/001.html
- 神奈川県「県税Q&A 法人県民税・事業税」(令和8年9月30日更新) https://www.pref.kanagawa.jp/zei/kenzei/a001/b006/004.html
- 国税庁 No.5100「新設法人の届出書類」(令和8年4月1日現在法令等) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5100.htm
- 国税庁 No.2502「給与支払事務所等の開設届出書」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2502.htm
- 国税庁 No.2505「源泉所得税の納期の特例」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2505.htm
- 国税庁 No.6503「基準期間がない法人の納税義務の免除の特例」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6503.htm
- 国税庁 No.6498「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6498.htm
- 国税庁 No.6505「適格請求書発行事業者の登録」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6505.htm
- 国税庁(東京国税局)「税務署所在地・案内(神奈川県)」 https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/location/kanagawa.htm
- 日本年金機構「新規適用の手続き」(令和8年7月13日更新) https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/20150311.html
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」 https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html
- 横浜地方法務局(本局)「商業・法人登記の管轄・取扱窓口」(令和8年9月4日更新) https://houmukyoku.moj.go.jp/yokohama/table/shikyokutou/all/honkyoku.html
- 岡村俊輝税理士事務所 ホームページ https://t-okamura-tax.com/
※本記事は令和8年10月時点の情報です。制度・金額・期限は変更されることがあります。実際の手続きは、個別の状況によって異なります。